ニュースリリース

2025年3月6日

【広報担当者レポート】大阪湾海上交通センターを訪問しました

2月26日、当社船舶代理店部他の担当者による大阪湾海上交通センター(大阪マーチス/OSAKA Marine Traffic Information Service )※1の見学に、広報担当者が同行しました。施設の沿革、業務紹介のほか、実際に業務を行っている管制室を見学しながら説明を受けました。

 

大型船が神戸製鋼加古川製鉄所に入出港するため明石海峡を通航するには、事前に通過予定時間を連絡する必要があり、これを代理店業務として依頼を受け、日々、大型船の代わりに連絡する担当者や社船の運航管理担当者を含む9名で訪問しました。説明を受けながら、随時、質疑の時間が設けられ、「災害による停電等の非常時でも、業務を行える設備はあるのか?」「今後予定されているWEB通報開始に伴う注意事項等はあるか?」「いつも通報連絡を受けているのは、どの席の電話か?」等の実務担当者ならではの質問が飛び交いました。

 

明石海峡は、最大約7ノットに達する潮流、大型船だけでなく、小型漁船など多数の船が行き交う輻輳(ふくそう)海域です。春先のこの時期には、いかなご漁の二艘(そう)びき漁が行われ、令和5年解禁初日約5時間の大阪湾内でのいかなご漁の船舶レーダーの航跡記録を1分に縮めて視聴しました。大阪湾中央にある海苔網に接近する大型船に向け、実際に管制官からの呼びかけによって海苔網への侵入を回避した事例などが紹介されました。

 

一日に約600隻の船が行き交う明石海峡ですが、その統計はなんと海上保安部の担当者の目視によって行われている(!)ことに驚きました。AIS※2やレーダー等の技術が発展した今日においても、それらの機器を搭載していない小型船も含め一隻一隻、複数の担当者が交代で数日間、統計を取られているそうです。以前は一日に約1,000隻もの船の往来があった時代もあったそうです。このような地道な業務に支えられていることに感謝しかありません。

 

最後に、見学会でご説明いただいた担当者からは「大阪・関西万博開催に伴い、海上警備の強化を行っている。不審者を見かけた際の通報の協力や、停泊中の船の警備強化について乗組員へ周知してほしい。」との呼びかけがありました。鋼材等の貨物を主に輸送する当社ですが、大阪港に寄港・停泊することも少なくありません。乗組員だけでなく、陸上スタッフも一体となって、船舶警備や不審事象に注意を払い、事象を認めた際は直ちに通報するよう、帰社後すぐに社船各船に徹底しました。

 

当社は、常に新しい知識、情報を吸収しながら、新しいことに挑戦し続けるとともに、安全を第一に、コンプライアンス遵守に努めてまいります。

 

 

 

※1 大阪湾海上交通センター(大阪マーチス/OSAKA Marine Traffic Information Service)

…海上保安庁が明石海峡他の通航船管制、情報提供を行っている施設

※2 AIS…船舶自動識別装置(Automatic Identification System)

以上