2024年8月26日
当社は、7月31日~8月4日と8月6日~10日に計4人の高校生、海上技術短期大学校生を当社内航船による東播磨港(兵庫県加古川市)~須崎港(高知県須崎市)間での船員就業体験を受入れました。この取組みは、船員を養成する課程を持つ高等学校、海上技術短期大学校の生徒・学生が夏休み中に内航船に乗船して船員就業を体験する制度を利用したもので、高校生については国土交通省 神戸運輸監理部(神戸地区内航船員確保対策協議会 事務局)から兵庫県立香住高等学校、海上技術短期大学校生については日本内航海運組合総連合会から波方海上技術短期大学校の紹介があり、実現しました。
乗船体験を受入れた当社「神英丸(しんえいまる)」(以下、本船)は、製鉄副原料である石灰石を須崎港から神戸製鋼所 加古川製鉄所に運ぶ3,305総トン、乗組員10名の内航船です。7月31~8月4日と8月6日~10日にそれぞれ男女2人を受け入れ、運航中の乗組員から実際の作業や船内生活を見たり、説明を聞いたりしながら、乗組員と同じ船内体験をしてもらいました。
初日は、東播磨港の最寄り駅で待ち合わせ、事務所で会社説明、安全に関する諸注意の確認等の後、乗船し、乗組員を紹介することからはじめました。本船には、女性の航海士を含む若い乗組員も乗船しており、体験中に船内での生活について質問があるなど、対応した乗組員からも、改めて説明することの難しさを感じた、就職当時に同じような将来の不安を持っていたことを思い出したとの報告がありました。
体験後の感想によると、本船には司厨員(※)は配置しておらず、乗組員が輪番で対応していますが、司厨員の体験では「学校での実習とは違い、限られた時間の中で、安全に、おいしく、たくさんの量を作ることのすごさを身に染みて感じた。」、また、航海当直体験では操船に関わることはできませんが、航海士と同じ時間を船橋で過ごし、「航海の仕事の流れを知り、生活を体験することで船員の大変さや楽しさが少し分かった。体験を通じて得たことを活かし、勉強や就職活動に励みたい。」とあり、船員として働くことの責任や楽しさを伝えることができました。
当社は、これまでも海上技術学校・海上技術短期大学校生の乗船体験を受け入れて来ましたが、高校生の受入れは、初の試みです。これからも乗船体験を通じて、内航船に関して理解を深め生徒、学生が、自らの将来イメージや社会について考えてもらえればと願って協力を続けていきます。
※司厨員:船舶で食事のことを担当する人
以上