ニュースリリース

2014年01月15日【業界初】製鉄所構内ディーゼル機関車アイドリングストップ化の実現について

 当社は、神戸製鋼所加古川製鉄所にて運行を受託している構内運搬用ディーゼル機関車の「アイドリングストップ化」を実現致しました。これは鉄鋼業界において初めてのことになります。
 これにより、使用する総燃料消費量を約25%減らすことが可能となり、年間約1,100トンのCO2、および約25百万円の燃料コスト削減に結び付けることができました。


 製鉄所においては、製品の運搬には主に軌道による列車が使用されています。加古川製鉄所構内では総延長約62Kmの軌道を有しており、常時30台程度のディーゼル機関車が溶銑・溶鋼等の高温状態の溶融物及び鋼材製品・半製品を24時間365日体制で運搬しています。


 製鉄所における機関車の運転は、一般的な鉄道での機関車運転と異なり、生産状況によって運行の頻度が大きく変化するため、構内での入れ替えや次の工程までの待ち時間が長くなることが多くあります。当社が調査を行ったところ、稼働率は平均して約50%という結果が出ています。
製鉄所では高温状態の溶融物や製品を輸送するため、エンジン故障等で機関車が動けなくなった場合、生産に重大な影響を及ぼす可能性があることから、待機中でも常にアイドリング状態としていることが通常となっていました。これはCO2の無駄な発生につながり、地球温暖化防止の観点から問題であり、加えて燃料価格が上昇傾向にある昨今では、コスト面でも負担が大きくなっているという問題意識がありました。
 こうした状況から、当社では独自でディーゼル機関車の制御系統に改良を施し、業界で初めてアイドリングストップ機能の追加を実現致しました。これまでも鉄道会社でハイブリッド化によるアイドリングストップ化が行われた例はありますが、ディーゼル機関車において自動車と同じ様にエンジンを完全にストップさせる機能は初めてとなります。


 今後、当社の他事業所にも展開を図っていく予定にしており、地球温暖化防止に貢献する取組みを続けていきます。